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紙の上の魔法使い 感想

 26, 2014 03:54
―キミと本との恋をしよう

ネタバレあり

個人的には非常に胸糞の悪い話だったと言わざるを得ません。
キャラクターの都合通りには決して話がすすまない、ライターにとってのご都合展開。キャラはキャラとして舞台上では常に登場人物でありつづけ、脚本に従う存在でしかなく、場合によってはキャラ自身が(作中作ですが)登場人物であると自覚的であるというある種のメタ展開ですが、それについては許容できます。
メタネタは嫌いじゃないですしね。

確かに話は練られていて面白く、伏線回収もなかなかしっかりとされている。シナリオ自体は今年の中でも上位評価をしても良いと思っています。ただ、決定的に私の好みでは無かったのです。好みの問題なのでこれを好きだという方も多いでしょうけれど。

この物語では主人公たる瑠璃が(実は)3章で死んでいるので、結果的に私にとっての「紙の上の魔法使い」はここで終わっていたと言っても過言ではありません。それほどまでにパンドラの種明かし後の展開には徒労感を覚えました。
一番好きだったヒロインである妃が早々に退場し、主人公までもが実は存在していなかったという話に何も意味を見出せません。
4章からの主人公は偽物でしたー、とか冗談にしても出来が悪い。あとはみんな偽物が繰り出す3流の舞台劇にすぎないなんて、徒労以外の何者でもない。真相が明らかになってもプレイヤーの分身たる主人公君はすでに物語上死んでいるのですから。
ならば、デウスエクスマキナを拒否した妃の高潔な死に様と、その最愛の妹にして恋人の後を追った本物の主人公にこそ感情移入しようと言うものでしょう。妃のざまあみろには快哉を叫びたいです。
4章以降の主人公に落ち度は無いのですが、それがまがい物であると分かってからは物語に入り込めなくなってしまいました。それを気にしないで楽しめるプレイヤーももちろん大勢いらっしゃると思いますが、私はダメでしたね。

おそらくこれは配役のミスだと思うんですよ。主人公に連続性を持たせられないのだから、かなたの立ち位置を主人公に振れば良かった。程よく巻き込まれ、程よく推理し、程よく解決するんですから。
主人公が序盤ですでに死んでいたというインパクトは確かに有りますが、これは私のモチベーションを奪う結果となりました。せめて偽物ではなく復活であればまた違ったのかなぁ。

トゥルーエンドで主人公たちはクリソベリルを赦しますがなぜこれがトゥルー扱いなのか。
赦した主人公はクリソベリルのせいで死んだ主人公とは別の個体なのですよ。妃も死んでいます。何故赦せるのか。
どこにも救いは無いのではないかと思えました。繰り返しになりますが主人公と妃が序盤で死んでるのは私にとって致命的でした。
一応途中で妃ルートに分岐できますが両方すでに死んでるし、最後も心中だし、やっぱイカンなぁ。私は悲恋が苦手なのですよ。
妃は序盤までプレイした段階では久しぶりに私的実妹キャラランクに食い込んでくるかと思いましたけどねぇ。慌ててバナーを妃に変更するくらいには好きです。でも、シナリオが足を引っ張ってトップ3の牙城を崩すまでには至らずでした。(ちなみに現ベスト3は皆神さくや、愛沢花穂、小鳥遊夜々です)

誤字脱字が多すぎました。
せっかく読ませる文章なのに、物語に没入したタイミングを見計らうかのように現れる誤字脱字には閉口させられました。
同音異義語の変換ミス、意味不明なところで一文字足りないひらがな、本当に数えきれない。勿体無い。

褒めるところは、キャラの可愛さと中の人の演技でしょうか。
嫌われ役をしかと演じきった小倉結衣さんの力量には感服しますがね。プレイ中は本当にクリソベリルが憎たらしかったです。

今年最後の期待作だったのですが、残念な結果になってしまいましたね。

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COMMENT 2

Y u - k i  2015, 01. 10 [Sat] 21:02

No title

今日全ルートクリアしました。
感想は全く同じ。言いたいことを全部言ってもらえた気分です(笑
妃には幸せになって欲しかったなぁ。

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ヒンメル。  2015, 01. 11 [Sun] 00:16

Re: No title

コメントありがとうございます。

妃は良い妹だったので、本当に残念でした。

割りと作品の評判自体は良いみたいですね。たしかにシナリオとか、伏線回収とか、褒めるところは結構あるんですよね。もうちょっと後味よくできてたら、私もあんなに酷評はしなかったかと思います。

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